潮田友子 真島明子
Tomoko Ushioda / Akiko Mashima
2025年1月25日 (土)〜 2月16日 (日)
11:00 am 〜6:00 pm 入場無料
※月曜日休み
◆アーティストトーク+レセプションパーティー
1月25日 (土) 5:00 pm 〜
協力:KOKI ARTS
参加事業:SAGA ART WEEK 2025
潮田友子 Tomoko Ushioda
1947年 栃木県生まれ。1972 年に東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業、1976年に渡欧し西ドイツへ。図画工作の教師や出産・子育ても経験しながら、8 年間ミュンヘンを拠点に活動。ミュンヘン美術アカデミー絵画科卒業。帰国後、同じく美術家である夫の出生地・福岡で2年間暮らし、東京に住む今も定期的に福岡との間を往復し九州に馴染みのある作家。これまでに発表された幾何学的な造形や構成による作品は、理性的であると同時に情緒的であり、一瞬とその向こうを感じさせる表情が観者の記憶にも何ものかを問いかける。
主な個展・主なグループ展(抜粋)
2023 個展 「In her hands−方舟はのぼる−」L’arte 東京
2022 個展 「ゴヤの犬2022」ギャラリーKTO 東京
2021 個展 Blues dress 東京
2021 個展 「積層 2014−2021」ギャラリーKTO 東京
2018 「シロイルカの森 坂口寛敏+潮田友子」 帯広
2014 個展 調布画廊 東京
2013 個展 MUSEE F 東京
2010, 11, 12, 14, 15, 17, 18 「今日の反核反戦展」原爆の図丸木美術館 埼玉
2008 「シシュポス・ナウ展」原爆の図丸木美術館 埼玉
2000, 03, 06, 09 「越後妻有アートトリエンナーレ」十日町市松之山 新潟
2004 「ディスタンス」栃木県立美術館
1994 「ファーレ立川アートプロジェクト」東京
1983, 88 個展 コルドンハウス、カーム市立ギャラリー ドイツ
1982 「フリューヤース・アウスシュテルング」ガウティング市庁舎 ドイツ
1981, 83 「グローセ・クンスト・アウスシュテルング」ハウス・デア・クンスト ドイツ
私は、絵画制作時に絵筆を使わない。西ドイツ留学時に受けた技法材料講義で下地塗りに使用する金属のヘラに出会った。以来私は、そのヘラを絵画作りにも使っている。平面絵画も、立方体の立体作品もヘラの大きさ(一片の長さ)によって規定されている。絵筆で絵を描くという行為からヘラによって解放され、またしばられてもいる。パネル上に綿布を貼り、ジェッソと石膏を混ぜて下地を作る。その後そのヘラを両手に持って絵の具を上から下、左から右へと色を重ね、引く。ヘラを押し付ける力によってけずりとられた下の層に、かすかに色がのる。同時にヘラの両端からはみ出た絵の具によって線が生まれる。積層された色に確実な視覚的なものはどこにもなくて、私は不確かなものをよりどころにそれをさがしているような行為を繰り返している。
《Letter/22/1〜24》
2022年 アクリル絵の具、綿布 20×20cm ×24枚
©︎Tomoko Ushioda
真島明子 Akiko MASHIMA
1952 年 佐賀県生まれ。1976 年に武蔵野美術大学彫刻科を卒業、小学校の美術教師としてつとめ、1978 年画家であった夫に導かれて渡米し共にニューヨークを拠点に活動。1978-1979 年 ブルックリン ミュージアム アートスクール。1979-1980 年アートステューデント リーグ オブ ニューヨーク。ニューヨークでの活動と、2000 年からは日本にも拠点を構えて活動。2012 年「ふたりのニューヨーク グリニッチビレッジにて」(書肆侃侃房) を出版。木を素材に空間をとらえた立体作品をつくり続け、近年では平面の中での空間にも向き合うことでドローイングの制作も手がけている。
主な個展・主なグループ展(抜粋)
2024 「CADAN x ISETAN ART GALLERY “MY DISCOVERY”」伊勢丹新宿店、東京
2023 個展「As I Please」KOKI ARTS、東京
2021 「Medium Variable」CADAN 有楽町、東京(篠田守男、アマンダ・マルティネスとの三人展)
2019 「古川吉重 真島明子 ふたりのニューヨーク」相模原市民ギャラリー、神奈川(古川吉重との二人展)
2018 個展「Confronting Myself」Robert Henry Contemporary、ニューヨーク、アメリカ
2017 個展「Sound of Space」Maus Contemporary、バーミングハム、アメリカ
2015 「BEYONDNESS」KOKI ARTS、東京(篠田守男との二人展)
2014 個展 ギャラリー尾形、福岡
2011 個展 OK Harris Works of Art、ニューヨーク、アメリカ
2008 「魔女たちの九九」武蔵野美術大学、東京(鷹見明彦キュレーション)
2005 個展「真島明子展」ギャルリー東京ユマニテ、東京
2003 個展 ギャラリエ アンドウ、東京
1995 個展 14 Sculptors Gallery、ニューヨーク、アメリカ
1991 個展 ギャラリー現、東京
1990 個展 Condeso/Lawler Gallery、ニューヨーク、アメリカ
私は、長く木を素材とした作品に取り組んできましたが、近年はドローイングにもチャレンジしています。平面も手掛けてみると思いのほか面白く、立体と平面の違いにそれぞれ新鮮さを感じる事ができました。ここ2.3年ドローイングに浸る日々が続きましたが、最新の作品として秋頃から取り組んだ木の作品も展示しています。久しぶりの木の感触を味わい、思う様にならない固さに手こずりながらも制作を楽しみました。
私は、立体の作品からスタートしたせいか、どうしても物の存在感やボリュームといったものに興味が湧きます。それらは空間を生み出し、物の形は、広がりや流れを作り出します。そして、それらが織りなす線と面のバランスは、心地よい場を私達に提供してくれます。私はバランスというものに心惹かれ、その中で自己の存在さえも自覚することが出来るのです。
物や形の魅力が自然に伝わり、楽しんでいただけたらと思っています。
《17-06》
2017年 木材、ペイント、グロス 37.7 x 47 x 4 cm
©︎Akiko Mashima